ウルトラマン 38話 「小さな英雄」 あらすじと感想

ウルトラマン 38話 「小さな英雄」 あらすじ感想について

ウルトラ空想科学時間02 「Stay At Home With ULTRAMAN」でYouTube配信されたストーリー。

(初代)『ウルトラマン』全39話中最高視聴率42.8%を記録した回になります。

ウルトラ空想科学時間からのメッセージは「自分にできることを」

(初代)『ウルトラマン』の第 38話 「小さな英雄」のあらすじと感想レビュー

この『ウルトラマン』38話「小さな英雄」のあらすじは、

科特隊の存在について当時の視聴者から「ウルトラマンがいれば科特隊なんて不要」という声に対し、

天才脚本家・金城哲夫がその答えとして付きつけたストーリーとして知られていて、

何度見ても考えさせられるストーリーなのです。

銀座のデパートでピグモンを見て興奮している男の子・・・あなたはだぁれ?

銀座のデパートにピグモンが突如現れ騒然となります。

そのピグモンを見て喜んでいる可愛い男の子がいますね。

この子・・・誰なのかあなた・・・わかりますか?

おそらく知っているはずです。

今、視聴できる環境なら顔をよっく見て考えてみてください。

今考える時間ですよ~。

 

 

 

はい、答えは『帰ってきたウルトラマン』に出演する坂田次郎くん役の「川口英樹」くん(当時6さい)です。

オープニングの出演者名に名前が入っていないからなかなか気づきにくいですよね。

声もまだ「次郎くん」の時よりかなり幼い声ですよね。

「次郎くん」の時は12さいになってもうちょっとぽっちゃりしたかな?

 

 

この次郎くんを演じた川口英樹くんは、現在「消息不明」だなんて大げさなことをWikipediaなどで記載されてますが、

普通に高校生の頃に芸能活動を引退してそこからは実業家としてペンション経営や今も会社経営をされているようですよ。

 

「ウルトラマンがいれば科特隊なんていらない」という葛藤

 

そんなちょっとレアな出演にも触れながら話はどんどん進んで行き、科特隊が到着するとピグモンはフガフガと必死に何かを訴えている。

しかし、サンドウィッチマン富澤じゃないけど「ちょっと何言ってるかわからない」状態でお手上げ。

イデ隊員が英語のようなわけのわからないボディランゲージでコミュニケーションを取ろうとしているが全くの無意味。

イウ隊員相変わらずひょうきん者ですね~・・・この時点では。

 

科特隊の基地に戻ると突然アラシ隊員がイルカの言葉を研究しとる東西大学の権田博士にお願いしてみようと提案する。

荒唐無稽なアイディアにも思えるが、人間外生物の言語を理解するという点ではベクトルとしては間違っていないか?

権田は咥えタバコでイライラしながら目を抑えたり悪戦苦闘して灰皿は吸い殻の山。

こんなにタバコ吸いまくるとか今じゃ絶対放送できない描写だけど、当時は成人男性の7割以上は喫煙者だったとか。

 

その一方で、権田が来てからなのかさっきまで元気だったイデの野郎が急にテンションが極端に下がり鬱寸前みたいに追い込まれて仕事もできなくなる。

撃つなアラシに依頼されていたスパイダーやマルス133の修理もほったらかしで弱々しい表情で「ごめん・・・。忘れてたんだ」と平謝り。

ムラマツキャップから依頼されていた怪獣後翻訳機もまだ完成していないとのこと。

そのことでついにはキャップやハヤタにまで責められるありさま。

 

でも冷静に考えりゃ怪獣後翻訳機なんて超人的発明を数日間で作れなんてめちゃくちゃな無茶振りをさせられ連日徹夜で対応していて、

あげくに武器の修理まで依頼されてたら普通の人間でもウンザリするってもんだ。

そもそも怪獣語翻訳機なんてもんを人間が発明できるだけでもすごいってのに。

 

イデの様子がおかしいと語る一同だが、ムラマツキャップは「いくらのんき者のイデだって人の子だ。悩みくらいあるさ」と遠くを見つめながら包容力ある姿を見せて科特隊のブラックぶりをうまいこと中和してくれた。

演じる小林昭二が当時まだ36才ということに驚かされますねぇ。

36歳といえば2020年5月時点で嵐の二宮や松本潤と同い年ですからね。

正直10歳プラスの46歳にすら見えないし56歳くらいでちょうど追いついたくらい?

なぜ当時の日本人は現代の日本人に比べて見た目年齢が20歳くらい違う印象なんでしょうかね。

 

特に30歳を過ぎてからの老化スピードが尋常じゃない。

栄養事情のせいなのか?

この頃まで遡らなくても80年代のプロ野球選手も30代後半のベテラン選手は軒並み今の感覚で50代くらいの風貌の選手ばかりでしたね。

特にヤクルトに多かった。

八重樫とか角とか杉浦とか。

古田とか池山あたりの世代から見た目も若くなったけど。

 

とにかく肌質がもう30代のそれじゃないのが画面越しにも明らかにわかるんですよね。

セブンのキリヤマ隊長(38歳)とかエースの竜隊長(35歳)とかどなたも50代にしか見えないお方が多いし。

でもイデやアラシも当時26歳(設定では24歳)と27歳(設定では25歳)ですが今の感覚じゃ30代後半か下手したら40代にも見えますし。

時代の違いと言ってしまえばそれまでですが。

人間の加齢速度がこの53年間でなぜここまで違ったのか、探ってみたら面白いかもしれませんね。

 

そんな「見た目30代後半」な20代後半のハヤタとイデが夜研究室でコーヒーを飲みながら語り合う。

「昼間武器のことでアラシにヤられたそううじゃないか」と優しくささやいてくれるハヤタ。

するとイデは「ハヤタ、君は何も感じないのか?いつも怪獣を倒すのはウルトラマンだ。僕がどんな新兵器を作っても大抵役に立たんじゃないか。いや新兵器だけじゃあない。我々科学特捜隊もウルトラマンさえいれば必要ないような気がするんだ!」と、視聴者の多くが抱き始めていた感情をモロに口にします。

「あ~あ、それ言っちゃった」みたいな感じですかね(笑)

 

「ウルトラマン」本人であるハヤタは科特隊が倒した敵もたくさんいるし、アントラーやケムラーは科特隊がいなければウルトラマンが負けていたかもしれないと「本人ならでは」の申告で勇気を与えようとする。

そもそもイデも怪獣結構倒してるのにそれ忘れちゃったのかな。

「そうかな・・・、僕はウルトラマンさえいれば十分だと思うんだ」とハヤタの説得にも納得できないイデ。

 

人間外生物の言語翻訳機を完成させてしまった科学特捜隊のおそるべき科学技術

 

そんなこんなで夜が明けるといよいよ権田が怪獣語のアルファベットを解読し、そしてイデの怪獣翻訳機も完成。

昨日あんなにブチキレまくってたくせに、その怪獣翻訳機を満面の笑みで見つめるアラシの表情がなんとなくジワる(笑)

まさに「マムシの笑み」って感じ(笑)

 

そしてピグモンにマイクを向けて喋らせる。

翻訳機の巻き戻しが喋ってた時間に対して妙に長い気もするが、「科学特捜隊とウルトラマンに倒された怪獣たちがジェロニモンの力で命を復活して、科学特捜隊に復讐するため総攻撃をかける。あと5時間で世界各地から60匹以上の怪獣が日本に集結する。今のうちに早くジェロニモンを倒せ。ジェロニモンは怪獣の酋長だ。超能力を持っている。注意せよ」と解読した。

この「酋長」という言葉は日本では使われることもないからわかりにくいが、侮蔑語のようで、現在はこのジェロニモンの回は簡単に放送できない事情があるようで。

年々放送コードはどんどん拡大して何かしら引っ掛かる時代ですからねぇ。

そもそもジェロニモンの異名自体が「怪獣酋長」ですし、あと昔の歌で「酋長のむすめ~♪」とかいうのありませんでしたっけか?

 

それにしても人間外生物の言語も解読してしまう権田博士と科学特捜隊の科学技術はすごい。

現実世界は53年後の2020年になっても未だに動物の言葉を理解することもできていないわけで。

あと10年もすれば犬語翻訳機が完成するとか言われてますが、この手の「あと〇年で夢の新技術が完成」的な話はほとんどがそれから大幅に遅れるか自然消滅してるんですよね。

例えば「空飛ぶクルマ」もあと5年もあれば市場に普及するとか言われてるんですよ?

本当にあと5年で普及してると思えます?

あの『ドラえもん』の22世紀の世界とか『ドラゴンボール』の世界とか『バック・トゥ・ザ・フューチャー』の世界で登場していたような空飛ぶクルマですよ?

 

そういや加齢速度の話で思い出したけど、人間を若返らせる技術もあと10年もすれば完成するとかいう話も出てますよね。

「テロメア」の技術とか。

アンチエイジングみたいな加齢を遅らせるとかそんなレベルじゃなくて文字通り時計を逆に回す「若返り」ですよ?

そんなもんが本当にあと10年で完成するもんなのかどうか。

その技術が実現したらしたで、ただでさえ人間が増えすぎて人間活動の活発化で地球上に様々な環境被害や食料危機が起きているから人口増加抑制をしなければならなくなるし、実際今回のコロナウイルスも増えすぎた人間を減らすための某資産化の仕業だとかいう荒唐無稽な陰謀論まで出回っている状況ですからね。

 

そして数百歳を超える実年齢でありながら若い肉体を保ちながら生きる人間だらけになった世界ってどうなってしまうんだろうと考えてしまうし。

それが良いことなのかもよくわからないですよね。

確かに長年の経験を得ながら肉体は若いままでいられるならある意味「超人」の域に近づくことができるでしょうね。

特にスポーツ選手では超人的な記録を残す選手が次々出てくるでしょう。

わかりやすい例でいえばイチローがハタチに戻ったらどんだけすごいことになるかという話です。

経験がプラスされて肉体が20歳に戻ったらもう・・・打率4割なんて簡単に超えてしまうでしょうね。

 

話が大幅に逸れましたが、とにかくもう地上波で放送できないジェロニモンが「超能力」で60匹もの怪獣を生き返らせて日本に「怪獣総攻撃」をしかけるとのことです。

おそろしいことに・・・なりそうです。

 

そのためには今から5時間以内にジェロニモンを倒すしかないとのことだが、ジェロニモンの居場所がわからない。

でもピグモンは知ってるからガイドを買って出るとのこと。

どこまでも人間に友好的な怪獣ですこと。

 

「多々良島」は実在していた!

 

そもそもこのピグモンも多々良島でレッドキングに岩を投げつけられて殺されてしまったのをジェロニモンが生き返らせたわけで、ジェロニモンはピグモンを復活させたことが自分の首を絞めるハメになりました。

そういや多々良島って絶対架空の島だと思ってたけど、本当に実在してるんですね。

長崎の五島列島152島のうちの1つで、位置は福江島と久賀島の中間からやや南東にずれたような位置にある無人島なんです。

当然観光などすべくもない何もない島ですが、『怪獣無法地帯』で行った多々良島はもっと南国っぽいイメージありましたから同じ島を意識したのかはわからないですよね。

でも五島列島は行ったことありますけど、すごく良かったですよ!

とにかく美しい!

観光にはおすすめです。

ただコロナがいつ完全収束するかが問題ですが。

 

科特隊の奇跡!

 

ピグモンの案内で科特隊は大岩山に進む。

ビートル機内ではもう翻訳機なしでピグモンの言葉を理解しているハヤタとアラシの姿が。

そして相変わらずイデは冴えない表情でふさぎこんでいる。

 

大岩山に到着すると早くもドラコとテレスドンが復活してやがるのを確認。

でもドラコって科特隊やウルトラマンに倒されたわけじゃあないよね?

ヤッたのはレッドキング二代目でしょ?

それなのに科特隊とウルトラマンに「復讐」っておかしくない?

どうなのよドラちゃん?

 

しかもなんかよくわかんない死に方(退場)だったよねあれ。

羽根をむしりとられて、そのあとレッドキングとイデの強力乾燥ミサイルに倒されることいなるギガスに2人がかりでタコ殴りにされて、最後はレッドキングに尻尾をボストンクラブみたいにされてそのまま倒れて画面から消えたという。

明確に死んだような描写もなかったし。

で、復活したけどもう羽根がないから故郷のツイフォンに帰ることもできない。

3026年の7月2日まで待って一緒に爆発するしかないのか?

まるでウルトラマンレオじゃないけど「故郷のない男」みたいになっちまったなドラちゃん...。

 

とにかくドラコとテレスドンをさっさとブチ殺さなきゃいかんということで、ムラマツ・撃つなアラシ・フジチームがテレスドンを、ハヤタ・イデコンビがドラコを殺す、ピグモンはお留守番というミッションで話がまとまり、それぞれ出撃する。

テレスドンはなぜか火も吐かず大人しくやられるばっかりで、最後は3人のスーパーガンを3つ重ねて撃つことで威力が3倍(?)になる「トリプルショット」なるものをブッ放ち、テレスドンは悶絶して息絶える。

このトリプルショットは初めて見た時ちょっと「おぉ~すごい」となんとなく感動してしまった。

そういう使い方もあるんだなと。

初めて見た時って、リアルタイムじゃなく再放送世代なんでもう結構大人になってから見たですけどね。

 

で、問題のハヤタとイデだが、イデは空をキョロキョロ眺めながらウルトラマンがやってくるのをずっと待っている。

ハヤタは「ウルトラマンは我々が全力で戦った時だけ駆けつけてくれるんだ」と「本人申告」を告げるがイデはもう聞く耳もたず「ウルトラマン依存症」状態。

ついに「ウルトラマーン!」と大声でウルトラマンを呼び助けを求める始末。

こうなりゃドラコが花咲舞じゃなくても黙っていません。

 

ハヤタはウルトラマンに変身しようとするが、イデのあの様子では今変身して甘やかしてもダメと判断したのか変身を留まる。

ドラコはいよいよイデをブッ殺そうと迫り来るが、そこにビートルで待機を命じられていたピグモンがドラコの意識を自分に向けてちょこまか動いてドラコの目を回らせる。

ドラコは鬱陶しいとばかりに平手でピグモンを叩き潰す。

ピグモンの壮絶な自己犠牲。

レッドキングの時同様に、いつも叩き潰され圧死という結果もい一緒。

かわいそうに。

 

ハヤタはイデの胸倉をつかみ「イデ!ピグモンでさえ我々人類のために命を張って戦ったんだ!科特隊の一員としてお前は恥ずかしくないのか!」と裏拳ビンタをぶちかます。

イデはようやく目が覚めて「ちくしょう!僕が間違っていた!」と1人でドラゴに突進する。

ドラコは岩を蹴飛ばしてイデを殺そうとするがイデはなんとか無事。

そして新兵器「スパーク8」でドラコを攻撃する

ドラコは被弾した部分が次々爆発⇒一瞬で消滅してしまうという形で跡形もなく消えてしまう。

これすごい兵器じゃないか!

大活躍の科特隊。

怪獣倒しまくり!

 

超人的天才科学者「イデ ミツヒロ」と、超兵器「スパーク8」の凄さ!

 

するとついに親玉のジェロニモンが登場。

ムラマツ・アラシ・フジが攻撃するがビクともせず、逆にジェロニモンは必殺技の「無重力ガス(光線)」を発射する!

3人は宙に放り出されてしまう。

宙に放り上げて叩き付けるという趣旨の技なんだろうけどいまいちその凄みがわからなかったよねこれ。

ただ90年代前半にアーケードやSFC版で出たゲームでジェロニモンがこの技を使うけど、敵が使う技では最強の威力があってこれを喰らうとごっそり体力ゲージが削られる技だったことだけ覚えてる。

ラスボスのゼットンの技より強力な設定だったけど、モーションが遅いからくらうことがほとんどなかったという。

でもあのゲームはハマッたなぁ。

めっちゃ面白かった。

 

そんな思い出話はともかく、ここでハヤタがウルトラマンに変身して3人をキャッチして救う。

そしてジェロニモンと闘うがジェロニモンは尻尾に生えている羽根を脳波(テレパシー)で操りウルトラマンの体に次々突き刺しまくる。

ウルトラマンは痛そうに悶絶して胸に突き刺さった羽根を胸をかきむしるようにして全て引っこ抜く。

そして際限なく襲ってくる羽根を避けるために宙を飛ぶが羽根もどこまでも追尾してくる。

ウルトラマンはサイコキネシス(?)の力か何かで全ての羽根の動きを静止させて、スペシウム光線を撃ちまくり羽根を全て爆散させる。

 

そして再び背後からジェロニモンに急降下し、そのままうつ伏せに押し倒す。

ウルトラマンってこういう押し倒し方好きだよね。

最初のベムラー戦の時からそうだったけど。

とにかく押し倒してジェロニモンの頭部のフェザーも全てかきむしって引っこ抜いてしまう。

 

ジェロニモンはウルトラマンに無重力ガスを放つが、ウルトラマンはバリアで反射する。

逆にジェロニモンが宙に放り出されてしまい、そのまま落ちてきたところをウルトラマンにリフトアップでキャッチされる。

そこに都合よくイデが登場し、ウルトラマンはイデにとどめを刺すようアイコンタクトで促す。

イデはアラシみたいな射撃の名手じゃないことと、的(ジェロニモン)がウルトラマンに密接していることでなかなか照準が合わず撃てない。

ウルトラマンはジェロニモンの重さに段々潰れそうになるが、やっとイデが「スパーク8」をブッ放してジェロニモンまで見事に消滅させてしまった!

 

すごいじゃないかこの「スパーク8」は。

これ最強なんじゃないの?

なんで次話のキーラや、その次のゼットンにこれ使わなかったんだ。

当たった怪獣は無条件で消してしまう設定の武器にさえ見える。

でも、こんな兵器が誕生したらもう番組名が「ウルトラマン」である必要なくなっちゃうもんね。

「スパーク8」とでも番組名を変えなきゃいけなくなるからこんな便利なもんは一回こっきりなのも無理はない。

 

歴代ウルトラシリーズの防衛隊比較

 

とにかく科特隊が大活躍のストーリーで、登場怪獣は全て科特隊が倒した結果になる。

まだ人間が怪獣を倒すストーリーだった「ウルトラQ」の名残もあった頃の話だから人間側も決して無力ではなかった。

これが第二期ウルトラシリーズが始まると、敵怪獣の強化もあり新マン⇒エースと防衛チームの無力さが際立ち始め、

タロウでは逆に怪獣の強さのインフレがピークの作品だったにも関わらずZATはなかなかの活躍ぶりで、

あのタロウでさえ倒した改造ベムスターまで倒している。

 

しかし、言うまでもなく、ウルトラマンレオで防衛隊チームMACはウルトラシリーズ史上最弱状態になり、

次々と名もない隊員は殉職し(そもそも隊員も過去のシリーズと違って明確に固定されなかった)、

空中戦で撃墜されてもそれまでのシリーズみたいに「脱出!」なんて許されず一緒に墜落するばかりで、

倒した怪獣はモロボシ・ダンが自ら特攻したバイブ星人のみで、隊として倒した怪獣は皆無という酷さ。

最後には女性隊員のバースデーパーティー中に、シルバーブルーメに基地ごと飲み込まれて、誕生日に溶解されて全滅するという壮絶に酷い最後を遂げてしまったわけで。

 

続く80では最後の敵のマーゴドンをUGMが倒したり、オオヤマキャップが80とユリアンの正体を知っていたりとちょっと見せ場もあり、

平成シリーズ以降は人間側の活躍も描かれるようになったわけですが、こうやって振り返ってみるとやっぱり科特隊の“戦績”は圧倒的だなということです。

最初のシリーズで怪獣側もまだ弱い怪獣も多かったし、ビーム的なものを撃たない肉弾戦メインの怪獣が多かったから人間でも戦える余地がまだ大きかったのもありますけどね。

 

それでもこれだけ成果を上げていても視聴者から「ウルトラマンがいれば科特隊なんていらない」とか言われてた時代なんですから、後年のレオの時などはその視聴者はどう思って見てたんでしょうか(笑)

イデだってギガスやらケムラーやらいろんな怪獣を倒しているのに、なぜ「新兵器も科特隊もいらない」とか唐突に思うようになったのか?

銀座のデパートではピグモンと楽しそうにボディランゲージで絡んでたくせに。

 

それはともかく、イデはキャップやアラシに「大活躍だったじゃないか!」と褒められ有頂天状態。

これですっかりやる気を出して次回でも早速新兵器の「ニードルS80」なんてもんを開発してますからね。

キーラには効かなかったけど。

でもこれはキーラ自体スペシウム光線も八つ裂き光輪も効かない化けものだったから仕方ない部分もありますけどね。

 

ゼットンも岩本博士の「無重力弾(ペンシル爆弾)」を待たなくても今回の「スパーク8」でも倒せたんじゃないのだろうか?

それくらいこの「スパーク8」は完全無欠の兵器に思えたのになぜか今回で「お蔵入り」という。

思えばケムラーを倒したマッドバズーカーもその後1回使っただけ、ギガスを倒した強力乾燥ミサイルもその回だけでそれぞれ「お蔵入り」。

ちょっと兵器の「使い捨て」感が酷すぎるような。

子どもが見てるんだから、おもちゃの使い捨てに繋がらないように新しいオモチャ(兵器)はもっと大切に使わないとね。

次々新しい兵器を開発すりゃいいんだなんて考えは、次作でモロボシ・ダンが言う「血を吐きながら続ける悲しいマラソン」になっちまいますよ。

 

 

「小さな英雄」の意味

 

フジアキコちゃんが「イデさんは今日の英雄よ」とまるで「抱いて」とでも言わんばかりのメロメロぶりに水を差すかのようにハヤタが「英雄はここにもいるぜ」とピグモンの亡骸を抱えてやってくる。

ムラマツキャップはピグモンの功績を称えて「科学特捜隊特別隊員」の称号をその場で与えると宣言。

まさに「小さな英雄」となったピグモン。

だがこの「小さな英雄」はピグモンだけじゃあないだろう。

おそらくイデ隊員のことも含まれている。

小さくて無力な人間でも努力すれば怪獣を倒せるような“英雄(ヒーロー)”になれるということを、天才脚本家・金城哲夫は視聴者の可愛い子どもたちに伝えたかったんじゃないかな?

 

客観的に見ればイデの科学技術はもう現実世界にいたらノーベル賞レベルの話ではなく、超人的科学者の域に達し、それこそ「空飛ぶクルマ」とか「テロメア(若返り)」とかすぐ実現して、タイムマシーンでも発明してしまいそうなレヴェルだけど(それは「無重力弾」を開発した岩本博士にも言える)、いちおう「無力な人間」の立場から生み出した発明品があの強敵ジェロニモンも倒してしまったのは事実。

 

ジェロニモンは強敵なのかどうかいまいち強さがはっきりしないけど、怪獣を60匹も生き返らせて束ねる「酋長(怪獣の王)」という立場ならやっぱり強いんでしょう。

「設定上は強いはず」なのにあっさり負けてしまった怪獣って多いですよね。

この「初代ウルトラマン」の中でもレッドキングがそうですし、以降のシリーズでもエースキラーとかジャンボキングとかタイラントとか最強怪獣(超獣)の設定なのに大した苦戦にも至らず倒されています。

レッドキングタイラントは「連戦の疲れ」という解釈で、エースキラーやジャンボキングはスペースQという「反則技」のおかげとも言われてます。(ジャンボキング戦のあれがスペースQか疑問ですが)

 

逆にマイナーな怪獣だけど地味に強かった怪獣も初代ウルトラマンには多いですよね。

アントラー・ブルトン・アボラス・ケムラー・キーラ・・・これらはマイナーな怪獣ですが、ウルトラマンをかなり苦しめるか単体では勝てなかった連中です。

逆にバルタン星人やレッドキングのように大して苦戦させてない怪獣が超人気怪獣になったり(笑)

人気と強さは比例しないもんなのかもしれませんね。

まぁ、ビジュアルも大事であり上述した怪獣はどれもあまりビジュアル面で魅力がなかったこともあるでしょう。

 

 

それはともかく、ジェロニモンがウルトラマンのスペシウム光線で倒せたのかどうかもわからないですよね。

次回のキーラ、次々回のゼットンとウルトラマンのスペシウム光線が効かない事が当たり前になりつつある流れでしたから。

もし、そうであればイデ隊員の開発したスパーク8はスペシウム光線すら上回威力を持つという考えもできるわけで。

「科学特捜隊」というだけあって、人類の科学力ってすごい。

現実世界じゃ53年後の2020年でもダイヤル式電話電話等通信機器以外では全て科特隊レベルの科学力には至ってないけど(笑)

 

 

「自分にできることを」の意味

 

円谷プロは「ウルトラ空想科学時間02」のエピソードにこの「小さな英雄」を選び、そのテーマが「自分にできることを」としました。

ピグモンもイデもウルトラマンという超人に対し無力なか弱い怪獣と人間という立場の中でも自分にできる精一杯のことで困難(怪獣)と向き合いました。

それはコロナウイルスで世界中が苦しむ今も人間達に求められる姿勢ではないかと伝えているのです。

ピグモンみたいに自己犠牲をしろとか、イデみたいに発明に没頭してコロナウイルスのワクチンを完成させろとかそういうことではないのです。

「Stay At Home With ULTRAMAN」という企画名の通り、コロナの前に無力感を感じていても「家にいる」ということで感染拡大に少しでも役立つ意識を世界中で共通認識できれば、ジェロニモンのように強大なコロナという敵も倒せるというメッセージなんだと思います。

関連記事

ウルトラマンA感動の最終回(第52話)、「明日のエースは君だ!」の あらすじと感想です。 地球上で謎の円盤同士の空中戦が発生し、撃墜されます。 撃墜された現場に到着したTACと北斗星司(エース)は、地球の昭和の短パンの子どもたち[…]

ウルトラマンエース最終回(第52話)のあらすじと感想
関連記事

円谷プロが「STAY HOME」に一役買う「Stay At Home With ULTRAMAN」という在宅支援プログラムをスタートさせることになりました。 「ウルトラ空想科学時間」と題して、歴代ウルトラシリーズの中から、メッセージ性[…]

円谷プロが在宅応援企画「Stay At Home With ULTRAMAN」を始める